もし、あなたがロジックパズルのお絵かきに疲れて本を閉じるとき、その裏表紙の広告に目を見張ることだろう。その広告にはこんな惹句がおどっている。
「 ・思いもよらぬ
大金を手に入れた! ・収入が激増した! ・ギャンブルで連戦連勝! ・あきらめていた恋が復活した! ・急にモテ始めた! ・持病がスッキリ全快! ・ウソのように健康になった! ・ツキに恵まれ始めた!・・・あなたにも
幸せが訪れ始める!! 」
2005年、運命大好転の予感!金運・恋愛運・健康運・・・ミラクルパワー全開!な商品が、なにを隠そう 『
幻のムーンストーンG(グレード) 』 なのである。(惹句の一語一語がすげぇ大げさ・・・運命大好転って(笑) 持病がスッキリ全快って・・・俺の痔治るかなぁー。)
険しいインド・トスリル山脈地方でのみ発掘される「 G 」 を填めたペンダント、リング、ブレスレットを販売しているんだが、意外と安いなー。そのどれもが1万円前後。分割払いも用意されているのが泣けてくる・・・しかも2回払いのみ。切実ななにかを感じないでもない・・・。
他に、札束を団扇のようにして扇いでいるいやーな笑みを浮かべた家族とか、バスタブを1万円札で満たした風呂に入ってる具志堅用高似の親父とか・・・この手の欲望を具現化して見せてくれるあやしげなグッズの広告は、参議院選挙の泡沫候補の電波の入った独り善がりな主張と同じくらい、突っ込みどころ満載でバカバカしくて面白い。
それにしたって、ロジックパズルやってるような暇人は、さも人生の負け組かのように決め打ったその弱みにつけ込むようなマーケティングは、よく練られているなーといろんな意味でちょっと感心するのだった。