エンスー本の P.49 、インテリアデザイナーの稲森 裕起 氏は、スタートスイッチについて、このように言及しています。
これは私の主張なのですが、エンジンは(人差し指等ではなく)親指で、しかも拳は水平にした状態で押し込んで欲しいのです。そして、そうしたポージングでエンジンを始動した際にドライバーが格好よく見えるように置いたのが S660 のスタートスイッチ位置なのです。
との事なので、わたしも拳を水平に突き出して親指で押し込んでみた・・・別段、わたしの心身に何も起こらなかった。インテリアデザイナーの主張は、私には届かなかったようだ。
インテリアデザイナーが腐心して優先的に配置したスタートスイッチ。Honda 最小径のステアリングから覗く赤いスイッチに、ドライバーのテンションは薄っすら上がる。しかし「 ENGINE START/STOP 」の事務的な表示はいただけない。法規が絡んでいるのかな。ここはドライバーのテンションを上げる意味でも、中二心くすぐる「 START YOUR ENGINE 」の表示の方が相応しいかと考える。
スタートスイッチとメーターバイザーを挟んで対を成すのが、セレクトモードスイッチ。わざわざ、バイザーの外に設けられた独立する大きなスイッチは、何か特別な働きでもあるのかと思いきや、マニュアル車の場合、センターディスプレイとメーター照明を赤く変化させる+レブリミットインジケーターの役割を果たす。全般的に、S660 の各種のスイッチの操作性は良好だが、セレクトモードスイッチは、やや肩透かし感ありで少し物足りない。