レンタルビデオ店の棚からパッケージを手にとって、その場で Amazon のレビューを見てみたら、レビュー数が少ないにもかかわらず、高評価だったので借りてみたら、まさしく拾い物の一作だった。
主人公演じるジョン・ファブローは、結構有名なシェフのようだ。ダスティン・ホフマンが経営するレストランで雇われシェフとして、場を仕切っている。ある日、有名ブロガーが批評をしに食べにやってくるという事で、新作メニューの調理に取り掛かろうとする。しかし、オーナーであるダスティン・ホフマンは、多くの客はそんなものを望んでいない。定番メニューを望んでいるのだ。定番メニューを出せ。とジョン・ファブローに強いる。
オーナーの要求に屈して、定番メニューを出すのだが、有名ブロガーの評価は惨憺たるものに・・・。瞬く間に、シェフの評価はツィッターで拡散されてしまう。ツィートを見せられたジョン・ファブローは、ろくに自身ツィッターをしたこともないのに、逆上して、これに応戦してしまう。瞬く間に炎上してしまう(笑)
この前半部分の行は、あくまでシェフの出す料理に対する批評という形で描かれるが、どーやら、「 シェフ 」を「 映画監督 」、「 料理 」を「 映画作品 」として置き換えると、ジョン・ファブロー自身が監督した『 アイアンマン1&2 』に対する批評の渦中の自身の葛藤を描いているようにも取れる・・・というか、映画製作に携わる心中の叫びを料理という形に代えて、ぶつけたのだろう。
で。炎上騒動の果てに、職を失ったジョン・ファブローは、移動式のフードドラックを始める。後半は、家族の再生物語になるのだが、出てくる人間が皆いい人ばかりで、観ていて心地いい。そして、シェフの映画だけあって、当然、飯テロ映画だ。夜半に観始めたが、出てくるキューバサンドが美味そうで美味そうで、まいった。
85点。