大槻ケンヂこと、オーケンの書くUFOをはじめとするオカルトエッセイは面白い。
昔は漫画しか読まなかったわたしが、本の面白さに目覚めたのはいつぐらいだろうか?もともと国語は好きな科目だったので、高校時代の現国の時間に、今授業しているページはそっちのけにして、後の方に収録されていた、夏目漱石 『 こころ 』 の、「帰省中のわたしが、先生からの手紙を受け取ったあたりからの話」を熱心に読んでいて、その結末に驚いたことを今でも覚えています。
本の世界の楽しさを知らなかったあの頃を振りかえると、それは人生の中で大事ななにかを知らずに過ごすといったぐらいに愚かしいものだと考えます。・・・・・・考えますが!本の世界というのは恐ろしくもあるな、とも思います。
オーケンの語るUFO話は、UFOがいるいないといった二元的な話ではなく、UFOに囚われた・・・(こー書くとややこしいな)・・・UFOという存在に魅せられた人々について書かれた本が多いです。UFOウォッチャーをウォッチするといえば、わかりやすいのか。
が・・・第三者的立場でウォッチしていたオーケン自体が、UFOの、オカルトの、その魅力に取り付かれていくといったところが読んでいる読者の方としても、楽しくもあり恐ろしいところであります。
『宇宙人の死体写真集』や『大山カラテ もし戦わば』をおもしろおかしく語るオーケン。オーケンのいう 「 のほほん 」てな気分になりたいときには、暇つぶし気分でページを開いてみるのもいいかもしれません。くれぐれもミイラ捕りがミイラにならないように・・・。