友人に誘われて、何かと話題の CR-Z を見てきた。筆者の CR-Z に対する興味は、モーターファン別冊を買うぐらい?にはあるが、買い替える訳でもないのに、わざわざディーラーまで見に行くのは、ちょっと・・・といった程度。
はたして、その CR-Z の第一印象はというと・・・想像していたよりも小さくて、好印象。全長が短い上に、鏡餅のように肥え太った最近のクルマと違って、ボンネットは高いものの、ボンネットに潜り込ませたようなAピラーから続くルーフは、意外と低く感じた。絞り込まれたリアの造形はなかなかだし、テールランプの配置や意匠も格好いい♪ リアから見る格好良さに比べて、水面に餌を求めて口をパクパクさせている鯉のような顔をしたフロントマスクは、モーターショーで見たときから好きになれない。
インテリアはというと・・・相変わらずの HONDA クオリティというかなんというか、雑誌の写真で見るより安っぽいと感じた。この辺は、この手のクルマを買ったオーナーが自ら好きにいろいろなパーツを取り替えたりすることを前提と考えれば、あまり気になるようなことでもないのかもしれない。
しかし、それにしてもだ。実車を目の前にして、わたしの頭上に立ちこめる、この重苦しいような暗雲の正体はなんなんだろうか?頭上に低く、のしかかるように立ち込めた黒い暗雲のおかげで、わたしの心は逸らなかった。よくよくその暗雲をじっと眺めてみると、「 現実 」 という二文字が見えた。
「 現実 」 を前にして 「 夢 」 が完膚なきまでに敗れた瞬間だった。わたしの心はまだ醒めている。