ここで書いたかどーかは忘れてしまったが、以前こんなことがあった。当時、わたしが小学校に上がって間もなかったので後になって親に聞いたのだが、ここに引っ越す前に住んでいた家(建売/新築)に引っ越して半年ほどしたときに、両親が寝ていた和室の障子(4本組)の1本の障子紙が度々めくれることがあった。
それは、障子の枠の一部が濡れるために、枠の角の部分から障子紙が剥がれていくのだった。最初、窓ガラスなどに付く結露を木枠が吸ったものだと考えた。しかし、それなら窓ガラスにまんべんなく付く結露に対して、他の3本の障子もそーなって良さそうなものだが、障子紙がめくれる障子は、決まってその1本のみだった。
場所が悪いのかと思って、スライドさせて他の障子と位置を入れ替えたりしたらしいが、結果は同じで、やはり決まったその1本の障子だけ枠が濡れて障子紙がめくれるのだった。では、結露と無縁の日当たりのいい部屋に障子を外して移動させたこともあったらしい。窓枠に入れずに、部屋内に何日も立て掛けてあったらしいが、やはり枠が濡れて障子紙が剥がれたらしい。
結局は、「 気味悪いなー。 」 ということで建売業者に事情を話して、その1本の障子を交換してもらったところ、症状は収まったらしい。オカルトとは無縁の我が家に起こった唯一オカルトめいた怪談なのだった。それ故、オチがないというなんともはや釈然としない話なのだが、あれはいったいなんなんだったんだろう?といういまでも首を傾げる事件なのだった。