うむ、実にいい映画じゃった・・・。人生のつまづきに、料理を作る事で再生を試みたのが 『 シェフ 三ツ星フードトラック始めました 』だとしたら、『 はじまりのうた 』は音楽を通して、立ち直ろうとする物語だ。
上記の動画は、冒頭でライブハウスのステージに無理やり上げられて、主演のキーラ・ナイトレイがギターの弾き語りで歌う場面。その歌詞の内容が、ざっとこんな感じ。
気がつけば地下鉄にいた
自分の世界はカバンひとつ
ふと名案に思えた
これで人生おしまい
そんな気がした
線路の向こうから迫る列車
痛みは吹き飛びすべて真っ暗
覚悟はあるの?最後の1歩よ
後戻りはできない
何故、彼女が映画の冒頭から、こんな暗い歌を歌うのかはすぐ後に描かれる。そんな彼女の歌が、そのライブハウスのカウンターで飲んだくれている音楽プロデューサーのマーク・ラファロの耳に留まる。彼が何故、そこで飲んだくれているのかも、すぐ後に描かれる。
暗い歌詞の内容に観客は白けるが、マーク・ラファロの耳目にはアレンジが加えられて演奏されて描かれるのが実に気持ちいい。
マーク・ラファロは、映画の後半の方で、こんな事をキーラ・ナイトレイにつぶやく。
音楽の魔法だ
平凡な風景が意味のあるものに変わる
陳腐でつまらない景色が
美しく光り輝く真珠になる
音楽でね
この映画を観終わった瞬間、Amazon (マーケットプレイス)でサントラをポチりましたわー。791円+配送料350円。海外から送られてくるのに3週間程時間を要しましたが、今年のわたしのベストサントラ決定。2014年の映画だけどね・・・。
85点。