噂に違わず面白かったインドネシア映画 『 ザ・レイド 』 。
麻薬王が支配する廃墟と化した30階建てのビルに、SWAT チームが乗り込んでいく。首尾よく地階から上へ上へと隠密裡に上っていくが、店子の子供に非常ボタンを押されたことから、SWAT の侵入を麻薬王に察知されてしまう。その絶望感たるや・・・!? 麻薬王は、館内放送を通じて、魔窟と化したビルの住人達をSWAT退治に向かわせる。
潜水艦ものしかり、密室ものしかり、やはり、この閉鎖された空間で起こるドラマっていうのは、相当に面白いですね。ビルを舞台に、悪党と対峙するという意味では、ダイ・ハードのナカトミビルを彷彿とさせるし、死亡遊戯のようでもある。殺し屋1 のヤクザビルのようでもあった。シラットと呼ばれるインドネシアの格闘術は、タイ映画 『 マッハ!!!!!!!! 』 の進化系を見るようでもあり、どこから繰り出されるかわからない動きに、肘と膝による打撃が強烈だわ、こりゃ。タイ映画のトニー・ジャーやジージャー・ヤーニンを見たときも相当に驚いたが、いやはやインドネシア映画も侮れん・・・。
ストーリー自体は、階上にいる麻薬王を捕まえるという単純なものだが、道中、襲いかかってくる殺し屋たちから少人数の SWAT がどのようにして窮地を脱するか?というアイデアや見せ方、それに緊張感・・・なかなかですぞ、こりゃ。
80点。