中国は南西の山奥に位置する、麗江(リージャン)はわたしの好きな街のひとつです。旧市街の甍屋根が連なる風景は、たしか世界遺産にも認定された記憶があります。また近年日本でもちょっとだけ話題になった東巴(トンパ)文字はここが発祥だったりします。90年代終わりに花博が開かれたりして空港も開港したそうで、いまでは昆明(クンミン)から飛行機で行けるみたいです。
わたしが訪れた1995年当時は、昆明からバスで大理(ダーリ)まで行って(所用約10時間)、そこでしばしの天国を満喫した後、麗江へ行く(所用約5時間)というコースを辿らななければなりませんでした。移動中、1度はバスがトラブルを起こすので、乗客は文句も言わず、バスから降りて1時間や2時間は待たなければなりません。悠久の国です、中国は(笑)
長い旅行をしていると大概ゲリピーになるので、バス移動の際に万全の体調をもっていくのと、ひまわりの種を食い散らかす中国人といっしょにぎゅうぎゅう詰めになりながら座って、路面の凸凹でだんだんと開いていくスライド窓の隙間から吹く寒風に耐えるのは相当につらいものがあります。(帰国した折り、空港からの帰り道、日本の道路がアイススケート場のリンクのように滑らかなのには驚いた・・・。)
そんな麗江の街は、虎跳峡(タイガー・リーピング・ゴージュ)への足がかりとなる街。それでも虎跳峡上流入り口までは麗江から99km の距離があります。北に哈巴雪山(5396m)、南に玉龍雪山(5596m)が対峙してそびえ、その山の中腹の断崖絶壁の小道を1泊2日かけてトレッキングします。
虎が、峡谷にそびえるそれらの山々の間を跳んだということから、虎跳峡と名付けられたそこに行くには公安局の許可が必要で、地滑りなどでの行方不明者や山賊?追い剥ぎ?などの被害があるように聞きました。
事実、入峡するゲート内の掲示板には、「 MISSING 」と貼られた外国人の顔写真入りの手紙が貼られていたりもしました。
虎跳峡(タイガー・リーピング・ゴージュ)を縦走する その2 へとつづく。