苦労の末、装着した マッドハウス スーパーロングファンネル。その性能はというと・・・。
おもむろに、キーをひねる。しばらくの後、アイドリングが落ち着いてくる。アイドリングの乱れもなく、1,200r.p.mをキープしていることにホッとする。
アクセルペダルを煽り、クラッチを繋いでやるのだが・・・・・・なんなんだ?このギクシャク感は!? まるで、ペーパードライバーが教習所を卒業して以来、はじめてMT車に乗るようなこの発進。今回のファンネルを取り付ける為に、2~3日、BEATを運転しなかったから勘が狂ったのか?それとも、装着の際に、バッテリーのマイナス端子を外していた為にリセット効果が働いたからなのか?・・・一瞬、我が身を疑った。
あきらかに装着以前となにかが違った。しばらく乗ると、スーパーロングファンネルに対するECUの学習効果が働いたのか、単に、わたしが運転に慣れたからなのか、違和感なく運転することができた。それを踏まえての感想・・・ロングファンネルの特性上よく言われる、低中速域のトルクが明らかに厚くなったことを感じる。町中での走行でも頻繁なシフトチェンジを強いられることもない。BEATに乗りながらにして、この
「 お大臣ドライビング 」!?
低中速域のトルクの厚みと引き替えに、まさしくこの低中速域での吹け(タコメーターの針の上昇)の鈍さを顕著に感じる。高回転域でのそれは、いまひとつ確証はないが、気持ち、上限1000回転域での「シュン!」というBEATの独特の研ぎ澄まされたような吹け上がり感は影をひそめたのではないだろうか?
「ホンダのエンジンは下がスカスカだ。BEATも低中速トルクがもう少しあれば・・・。」という声を掲示板などでよく目にするが、「はたして、それがBEATらしいのかな?」とわたしは、自分がロングファンネルを取り付けて後考えるようになった。
サーキットやジムカーナを走るBEATなら、ゼロコンマ何秒を詰める為にそれを必要とするかもしれない。そうでないBEATオーナーなら、低中速のトルクアップは、BEATをBEATらしからぬものにするのではないか?トルクがないからこそ、高回転域まで引っ張って頻繁にシフトチェンジするのではないのか?BEATの場合、町中でもそんな感じの運転が日常茶飯事だ。しかし、それこそがBEATの楽しさ、BEATらしさではないのかな?と思ったりする。
ノーマルのE07Aでも、レッドゾーンの8,500r.p.mまで天井知らずに吹けあがる、胸の空くようなホンダエンジンの気持ち良さ。そう考えるなら、ファンネルは、ショートタイプの方が「らしい」のでは?と考えてみたりする。
そう言いながらも現時点でも、わたしは、このスーパーロングファンネルを付けています。その辺の話は、後日談ということで、マッドハウス スーパーロングファンネル その4 へとつづく。